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製本工程 簡単な裏打ち方法はないだろうか


今日は裏打ちについてのお話。


本の表紙に布を使う場合
裏打ちという加工が必要になります。

布だけだとボンドが沁みたりよれたり
扱いづらいため。

下の写真は、過去作った本の写真。
丸い箇所にボンドが沁みてるのがわかります↓
製本工程 簡単な裏打ち方法はないだろうか_c0366058_10590130.jpg

じゃぁ裏打ちをやればいいじゃないか
という話なんですけど
裏打はそれだけで1〜2日
時間がかかる工程なのです。

自分で製本をしている分にはいいですが
製本講座に参加してもらう場合は
数時間で本を完成させたい。

今までは部分的に、
一番ボンドが沁みてしまう場所だけ
裏打ちをしてきましたが
そのやり方も限界を感じたので
もう一度、裏打ち工程を見直してみることにしました。

今回買ってみた裏打ち用和紙は
日本画や書道用らしいですが試してみます。

楮(こうぞ)紙というそうです。
ちょっと透けてます。


今回裏打ちするのは布じゃなく薄い紙。

製本工程 簡単な裏打ち方法はないだろうか_c0366058_10492866.jpg


糊ボンドを塗ります。
今回は薄い紙を裏打ちしたいので
和紙じゃなく、薄い紙の方に糊ボンドを塗りました。


製本工程 簡単な裏打ち方法はないだろうか_c0366058_11133062.jpg


ここから写真がないのだけど
ここが難しいポイントでした。


糊ボンドを塗った紙の上に和紙を端に置き
空気を抜くようにゆっくり貼っていきます。
乾いた布で押さえながら。


この後、2時間ほど乾燥させましたが
なんだかまだしっとり感あり。
完全には乾いてなかったので
そのまま4・5時間乾燥。


で、完成。


製本工程 簡単な裏打ち方法はないだろうか_c0366058_11162440.jpg

シワシワになってしまった所もあります。

厚みのある和紙だとキレイに貼れましたが
薄い紙は難しかった。


以前は半紙を使って裏打ちをしていましたが
どうしても空気が入ったり
均等にボンドが行き渡らなくて
ちょっと残念な仕上がりになっていました。

楮紙は半紙よりハリがあるので
扱いやすくて塗りやすかったけど
でもシワにはなりましたね。
乾ききるにも時間がかかりそうだし。

やっぱり短時間で仕上げるには
アイロンを使えば良かったかも。。。

アイロンと言えば
ホットメルト紙だったら
糊付きなのでアイロンで貼れば
もっと簡単に裏打ちできます。


うーむ、やはりその方が確実にキレイに
仕上がるなぁ。


いや、そもそもボンドの扱いを
習得していくと
部分的裏打ちでも十分キレイに仕上がるのだけど
このボンドの扱いがまた簡単にはいかないのですよね。


目指すところは本格的ではなく、気軽に楽しめることなので
ホットメルト紙の使用を検討した方が良さそう・・・
なんだけど、なんか楽をすることに抵抗を感じてしまう自分。

楽すればいいじゃないか。

Commented by memo-memo3 at 2018-09-21 10:53
「のりボンド」調べてみたら…なるほど〜です。
昔、布をボンドで裏打ちしたら表に染みてどうしようもなかったのですが、のりボンドだったらシミにはならないということですかね。
時間はかかるのでしょうがー。

Commented by yukai_dp at 2018-09-21 23:37
> memo-memo3さん
なるほど〜確かにそうかも。
ボンドだけだと水分をあまり含んでないので
キレイに塗るのが難しいかもですね。
のりボンドでも分量が多すぎると
表に染みるかもしれないですが・・・

本来の裏打ち方法をやればいい話なんですけどね〜^^;
by yukai_dp | 2018-09-19 22:40 | 手製本 | Comments(2)

岐阜県大垣市在住のイラストレーター、グラフィックデザイナー。見過ごされてしまう素敵なものを見つけたい。


by yukai