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【手製本ノートの作り方②】紙の目を知ろう

さて【手製本ノートの作り方①】の続きです。

今日は手製本を作る人なら押さえておきたいポイントの話です。




ノートを作る上で大事なポイント


それは 紙の目に沿って作る ということ。


ノート作りは紙を半分に折る作業がほとんどです。

その時、紙の目に沿って折った方が断然作業が早いです。


紙の目に沿うと

・折りやすい

・仕上がりがキレイ

・本の開きスムーズ

なのです。


紙にはヨコ目(Y)とタテ目(T)があります。

(野菜で言うところの繊維のようなもの)

その詳しい解説はこちら

【手製本ノートの作り方②】紙の目を知ろう_c0366058_01505596.jpg
「はじめての手製本 製本屋さんが教える本のつくりかた 美篶堂」より抜粋

例えばA4用紙を半分に折ってノートを作る場合、

長方形の長い辺を半分に折りますが(ごく普通に作る場合)

それが、ヨコ目すなわち順目(紙の目に沿う)であるとは限らない。

紙によって、紙の目はヨコだったりタテだったり、まちまちなのです。


ということは

ノートにしようとしている紙がヨコ目なのかタテ目なのか?

折り曲げたい方向が順目なのか逆目なのか?

を確認する必要があるんですね。



そうなると、次に気になるのが・・・




紙の目はどう確認するのか?

紙の弾力を確かめること でわかります。


では実際に確かめてみましょう。


まず、紙を手で押さえてみます。
【手製本ノートの作り方②】紙の目を知ろう_c0366058_01452749.jpg
どこまで曲げられるか、この輪の大きさを感覚で覚えておく。

次に、もう片方の辺を曲げてみます。
【手製本ノートの作り方②】紙の目を知ろう_c0366058_02050845.jpg
こちらの方が、先ほどより曲がっている、輪の大きさも小さい。
感覚として、手で押さえた時、すんなり曲がってくれる、抵抗が少なく感じられました。
ということは、こちらが順目になります。

【手製本ノートの作り方②】紙の目を知ろう_c0366058_02134178.jpg
角度が微妙に違うので見づらいですが、わかりますか?




順目と逆目 折り目の違い

順目と逆目の違いは紙を折った後の方が、よりわかりやすいです。

・順目で折ると→ すんなり折れる。折り目もキレイ。
・逆目で折ると→ ぐっと力を入れないと折れない。折り目がガタガタ。

写真で比較してみましょう。(どちらも同じ力加減で折りました)
【手製本ノートの作り方②】紙の目を知ろう_c0366058_02222555.jpg
逆目の折り目はガタガタしてキレイに折れないのです。
これではノートの仕上がりに影響を与えるのも納得です。

これで、手製本を作る時は紙の目を確認した方が良い、ということがわかりますね。


今回作るノートで言うと、A5サイズ・ヨコ目の紙を用意できればベスト。
【手製本ノートの作り方②】紙の目を知ろう_c0366058_03465550.jpg





ここまで解説しておいてなんですが・・・

まずは紙の目を無視して作ってみてください

まずは、作ってみてほしいです。
なので、わからない所や無理だと思う所は無視して作ってみてください!

もし、この紙逆目だわ〜〜〜という場合は
しっかり折り目をつけてあげれば大丈夫です。


私ははじめて自分で作った時は、紙の目を無視して作りました。
正直、違いがわからなかったし、その重要度も理解していなかったので。
で、作ってみてはじめて「紙の目って大事だわー」と納得しました。
紙の目を無視すると作りづらかったので。

でも、まぁ完成したし、今でもちゃんと使えてるので
逆目でも割と問題ないかな?と思います。


家にあるコピー用紙や、文房具屋に売っている紙は
表示がないものはまず、間違いなく紙の目は無視してあります。
(たまたま順目でいける場合もあると思うけど)

私が紙を買うとき、文房具屋さんだったら
画用紙だと色ごとに紙の目を確認してから買います。
赤色の紙はヨコ目で、黒はタテ目、とか同じ商品でも色によって紙の目は様々なのです。


というわけで、紙の目を一度確認してみてくださいね。
もし、分からなければ無視してよし!笑

以上、紙の目のお話でした。



紙の目を指定して購入できるお店はこちら
■紙名手配→ HP

商品によって紙の目が選べるお店
(表示のないものは紙の目は選べないです)
■楽天市場 ペーパーミツヤマ→ HP








by yukai_dp | 2015-12-20 23:39 | 手製本 | Comments(0)

岐阜県大垣市在住のイラストレーター、グラフィックデザイナー。見過ごされてしまう素敵なものを見つけたい。


by yukai